住宅ローンを借りる際は、事前審査・本審査と二度の審査が必要となります。審査ではローンの有無や信用力、返済能力を見られますが、とくに負債や延滞がある人は、事前に支払いを済ませるなどの対策をしておかなければなりません。今回は、住宅ローンの審査ポイントと落ちやすい人の特徴について詳しく解説します!
住宅ローン審査で審査されるポイントとは
住宅ローン審査には、事前審査と本審査の2つがあります。事前審査では建物の担保価値や債務者の信用力を判断し、事前審査を通れば本審査に進みます。「事前審査を通過したのに、本審査で落ちて融資を受けられなかった」というケースはほとんどないため、事前審査に通った時点で、住宅ローンの融資を問題なく受けられると考えてよいでしょう。以下では、住宅ローン審査で審査されるポイントとなる4つの項目について解説します。
■収入に見合ったローン金額であるかどうか
年収に対してローン金額が大きすぎると、いずれ返済が難しくなり、最悪の場合はマイホームを手放さなければならない可能性もあります。ローン金額や毎月の返済額が収入に見合っており、無理のない資金計画であるかどうかは重要な審査ポイントとなります。
■購入する物件は担保価値があるかどうか
住宅ローンを組む際、金融機関は購入する住宅を担保にとって融資を行います。古い建物や山奥の立地などで担保価値が低い場合、融資金額の上限が少なくなってしまう、住宅ローンの利用ができなくなるなどの可能性もあります。融資金額に見合った担保価値のある物件であるかどうかをチェックするため、土地や建物の調査を行って判断します。
■信用できる債務者であるかどうか
住宅ローンの債務者が最後まで返済を行える能力があるかどうかは、住宅ローン審査における最重要項目であるといえます。住宅ローンを申し込む際には、年齢や職業、年収などを細かく記載します。金融機関はこれらの情報をもとに、今後数十年に渡って安定した収入を得られる人物であるか、信用力があるかなどを判断します。
また、信用力をはかるための方法として、ほかの負債や滞納金がないかどうかもチェックされます。延滞などの記録は一定期間の間残ってしまうだけでなく、税金の滞納がある場合は融資を受けられない可能性が高いです。住宅ローンの利用を検討している人は、先に支払いを済ませておくなどの対策が必要です。
住宅ローンで落ちやすい人の特徴
住宅ローンの事前審査に落ちてしまうのは、どのような人なのでしょうか?以下では、審査に落ちやすい人の特徴と対策を4つご紹介します。
■奨学金が残っている人
負債として見落としがちなのが奨学金です。奨学金も借入にあたるため、借入残高が残っている場合は住宅ローン審査では不利に働いてしまいます。また、住宅ローンの借入を検討する際には、奨学金の毎月の返済額も考慮した無理のない返済計画を立てるのが重要です。
■奨学金・携帯料金などの延滞の記録がある人
奨学金や毎月の携帯料金を延滞してしまうと、信用情報として一定期間記録に残ってしまいます。延滞の記録があると住宅ローンが利用できないケースもあるため、注意が必要です。
■オートローンやカードローンを利用している人
オートローンやカードローンの利用だけで住宅ローンが利用できなくなるわけではありませんが、借入の上限額が減る原因となってしまいます。手元資金に余裕がある場合は、事前に返済を済ませておくのが無難です。
■未納税金がある人
各種税金や国民健康保険料なども、住宅ローン審査の対象となります。税務署などから未納分の差し押さえがあった場合、金融機関の抵当権実行時に税金の未納分が先に引かれてしまいます。差し押さえがあると金融機関が万が一の時の担保を守れなくなってしまうため、税金の未納は住宅ローン審査に響きやすいです。審査を申し込む前に、未納分を支払っておくことをおすすめします。
住宅ローンは複数の金融機関に相談しよう
住宅ローンの説明を聞きに金融機関へ出向くと事前審査の申し込みを行うことになりますが、この事前審査は1つの金融機関でしか申し込めないわけではありません。万が一1つ目の金融機関で融資を断られてしまった場合、同時にほかの金融機関に申し込みをしていないと、2つ目の金融機関の審査結果が分かるまでに時間がかかってしまいます。
また、住宅ローンの金利や条件は金融機関ごとに異なるため、1つ目の金融機関よりも2つ目の金融機関の方がローン総額を抑えられるというケースあります。毎月の返済分を振り替えずに済む給与振替先の金融機関で借りよう!と考える人も多いですが、あとから金利などを比較して後悔することのないよう、ぜひ複数の金融機関で相談してみてくださいね。
今回は、住宅ローンの具体的な審査項目と、落ちやすい人の特徴を解説しました。ほかのローンがあることだけで審査に落ちることは少ないですが、借入上限額が減ってしまい、希望する金額を満額で借りられない可能性もあります。未納税金がある人は必ず返済を済ませ、そのほかのローンについても余裕があれば返済しておくことをおすすめします。相談・事前審査は複数の金融機関に申し込み、自分に合った住宅ローンを見つけてください!